この記事はハルジオン染めの刺し子糸について書いています。
こんにちは、モカリーナです♬
春から初夏に咲くハルジオンは道端や空き地で出会える草です。蕾の時は下向きに付いているのが特徴的で、似た草にヒメジョオンがあります。
どちらもお花の付く時期が染め頃で、ほとんど染色に違いはありません。
可愛いので江戸時代に北アメリカから観賞用として日本に入ってきましたが、今日では強く根付き特定外来種に指定されています。
私は食用にもなるということで試食してみました。身近にあるハルジオン、染料としてもたくさん採取しやすいですよね。参考にしていただければ幸いです♬
目次
ハルジオン染めの3色の刺し子糸【草木染め】
ハルジオンは空き地や道端で見かける草です。よく似ている草にヒメジョオンがありますが、ハルジオンの方が開花時期が早く、蕾の時は下を向いているのが特徴です。
ハルジオンは花びらの幅が1mm以下、ヒメジョオンは1.5mm以上あります。お花はハルジオンの方が大きいです。花の咲きはじめが染め時期で、どちらも染まり方に変わりはありません。
①別名 春紫苑・春女苑
②分類 キク科ムカシヨモギ属
③条件 自生・アルカリ抽出(重曹)
④部位 生/地上部全草
⑤採集・染色日 2022年4月13日/4月15日
⑥採集・染色地 千葉県
⑦濃度 33g/糸10g
※未晒糸・精練・濃洗処理済み
刺し子糸は精練後、ディスポンで濃洗処理をしています。
ハルジオンってどんな花?
花言葉は「追想の愛」
ハルジオンはキク科の多年草で数年にわたって生存します。花は白からピンクにかけて濃淡があり、4月〜6月頃に咲きます。
- 花びらの幅は1mm以下で多く花がつく
- 蕾の時は下を向いている
- 背丈が低い
- 葉は茎を抱えるように付いている
- 茎には空洞がある
別名は「貧乏草」と言われ、根っこさえ残っていればまた生えてきます。花を折ったり、摘んだりすると貧乏になると言われています。手入れされている家には生えず、手入れされていない家に生えるからという一説があります。
1920年に観賞用として輸入、1980年に除草剤に耐性のある個体が生まれ、関東より全国に広まりました。
ハルジオンの染液を取る
大鍋に水3ℓを入れ、不織布に入れたハルジオンを沸騰してから約15分煮出して染液を取ります。
ふきを煮た時のような匂いがして、黄色く濃い染液がとれました。
刺し子糸と布を染色する
刺し子糸とサンプル用に小さな布をハルジオンの染液に約1時間浸け置きしました。
ハルジオンは浸けてすぐは染まらず、ゆっくり染まっていくといった感じでした。(染色と媒染は2度繰り返しました。)
媒染液で色止めをする
アルミ・銅・鉄媒染液で色止めをしました。
- アルミ 浸けてすぐ白っぽい黄色になる
- 銅 浸けてすぐ黄色が濃くなる
- 鉄 じわじわと茶色に変化する
染液と触媒後の液体
- ハルジオンの染液(上)
- アルミ媒染液に浸けた後の液体(左)
- 銅媒染液に浸けた後の液体(真ん中)
- 鉄媒染液につけた後の液体(右)
ハルジオン染めの刺し子糸の完成!
ハルジオン染めの刺し子糸が完成しました。
- アルミ 女郎花色(女郎花のような少し青みのある黄色)
- 銅 菜花色(菜の花のような青みのある黄色)
- 鉄 浅橡色 (アサキツルバミイロ)(薄い茶色)
アルミ、銅媒染液で色止めをすると青みがかった黄色になりました。
染まり具合がスズメノエンドウと似ていますが、スズメノエンドウよりも鮮やかさは控えめな感じです。
ハルジオンを天ぷらにして食べる
ハルジオンは花、葉、新芽、蕾など食用にできる草で、お浸しにしたり天ぷらにして食べることができます。
ということで、私は天ぷらにして食べてみました(*´꒳`*)
ちょっと茎の下の部分は筋ばっています。が、主人Gさんは気にならないようで、全部食べていました。
お味はクセがほとんどなくて、美味しく食べられます。多分蕾の部分だと思うのですが少しほろ苦く、春の旬の野草を食べた感じです。
YouTube・ハルジオン染めの3色の刺し子糸
ハルジオンの採集風景、染色、触媒の様子、またハルジオンのグルメリポートも紹介しています。よろしければご覧ください(*´꒳`*)
まとめ
ハルジオンで刺し子糸を染色し3色の糸ができました。
ハルジオンを染液に浸けると黄色に染まります。アルミ、銅媒染液で色止めをすると青みがかった黄色に、鉄媒染液は茶色になりました。
春から初夏にかけて道端や空き地などで見かけるハルジオンは、採集も難しくないのでぜひ染めてみてください。
それでは、おつモカリ〜(*´꒳`*)♪
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
モカリーナより