この記事は柑橘類の甘夏染めの刺し子糸の作り方について紹介しています。
こんにちは、モカリーナです♬
皆さんはお好きなアロマの香りはありますか?
私の好きな香りの1つは柑橘類で、皮に含まれる成分にはリラックス効果があるそうです。
今回使う草木染めの材料はミカン科の甘夏です。コトコトお鍋で煮て染色している間、お部屋中がいい香りに包まれています。
甘夏は食べても美味しく、残った皮はマーマレードや柑橘ピールにもできます。私は皮をマーマレードにしたり刺し子糸を染色しました。
この記事では甘夏染めの刺し子糸の作り方について説明しています。また動画も作りましたので合わせてご覧ください。
①別名 甘夏橙、甘夏蜜柑、甘夏柑
②分類 ミカン科ミカン属ミカン亜科
③条件 市販・水抽出
④部位 生/実
⑤染色日 2023年5月11~12日
⑥染色地 千葉県
⑦濃度 実350g/糸43g
※未晒糸・濃洗処理済み
刺し子糸はよく染まるようにディスポンで濃洗処理をしています。
目次
【草木染め】リラックス効果抜群!みょうばんを使った甘夏染めの刺し子糸【柑橘類/ミカン科】
ミカン科の柑橘類の1つの甘夏は、1935年(昭和10年)に大分県津久見市上青江の果樹園で川野豊によって選抜・育成された川野夏橙のことです。これは夏橙の枝変わり種です。
別名は甘夏橙、甘夏蜜柑、甘夏柑などと呼ばれています。
果実は夏橙に比べて酸味が少なく糖度が高く、生食や加工品、ポン酢に用いられ、サラダの材料にもなります。
柑橘類の皮にはいい香りがする物質の1つリモネンが多く含まれています。リモネンはリラックス効果があるといわれ、アロマセラピーなどにも用いられます。
甘夏染めの材料
みかんの皮には外果皮と白いふわふわとした中果皮があり、外果皮にはオレンジ色の無数にある小さな点々は油胞と呼ばれるものです。
私が今回使ったのは甘夏の皮4個分、重量は350gです。中果皮を含んでいたので染料の重量は多めにしました。
生の染料:染める材料=2:1
余裕があれば中果皮を取り除いても良いかも。
甘夏の染料を取る
私は甘夏の皮4個分を冷凍保存して細かく刻みました。凍ったままザッとカットし、一度煮出してから再度細かく刻み更に指ですり潰しました。
甘夏の皮を煮出した時間は1回につき約30分〜1時間。染液を更に濃くしたかったので、指で皮をすり潰し手でギュッっと絞りました。
甘夏の染液で刺し子糸を染める
甘夏から取った染液で刺し子糸を染めました。
ほんのりとオレンジかかった薄い黄色でほとんど染まらず、私の予想とは違いちょっとビックリ。
先に作ったマーマレードの液体を見て黄色がかったオレンジ色に染まると思っていたからです。
染色した刺し子糸を色止めする
焼きみょうばんでアルミ媒染液を作り、染色した刺し子糸を20分〜30分色止めしました。
みょうばん水に漬けると刺し子糸はみるみる白っぽい黄色になりました。
※焼きみょうばんは濃いめ(材料の重量の約3%)
刺し子糸を重ね染めをする
刺し子糸を濃く染めたかったので重ね染め(染色〜色止めを繰り返すこと)をしました。
重ね染めをする度に少しずつ濃くなりましたが、すごく濃くなるわけではなかったので3度染めで終わることにしました。
甘夏の染液と触媒後の液体
- 甘夏の染液(左)黄色
- 触媒後の液体(右)薄黄色
完成した甘夏染めの刺し子糸
甘夏染めの刺し子糸が完成しました。
・女郎花色(おみなえしいろ)明るい緑味の黄色
刺し子糸は本の女郎花色より薄い黄色なので悩みましたが、今回はネットを参考に女郎花色にしました。
日本伝統色は同じ色名でもネットや本で調べてみると濃淡があり、今回の刺し子糸は薄い方の女郎花色です。
きっとパステルイエローと言った方がピンとくると思います。
YouTube・ミカン科の植物の甘夏染めの刺し子糸
甘夏染めの刺し子糸の作っている工程を動画にしました。染色や触媒(色止め)の様子がよく分かると思いますので、合わせてぜひご覧ください。
まとめ
今回は柑橘類のミカン科の甘夏を使って、草木染めの刺し子糸の作り方の紹介をしました。
みかんの皮は濃い方が食べても甘く、よく染まります。甘夏の皮は細かく刻み、色が薄いようなら重ね染めをしてください。
甘夏は食べてもよし、残った皮は染色の間中とても良い香りがして癒されます。
それでは、おつモカリ〜(*´꒳`*)♪
最後までご覧いただきありがとうございました。
モカリーナより♡