この記事は刺し子糸のスズメノエンドウ染めについて書いています。
こんにちは、モカリーナです♬
スズメノエンドウは薄紫の花が咲く草で、よく似た草に赤紫の花が咲くカラスノエンドウがあります。カラスノエンドウはよく見かけるのですが、スズメノエンドウは細長くて注意していないとなかなか見つかりません。
このスズメノエンドウで染めた糸は鮮やかで特に黄色がとても美しいので、私は今シーズンスズメノエンドウを2回採集して染めました。
この記事ではスズメノエンドウの花について、採集風景、染色、媒染、そして試食した感想について書いています。参考にしていただければ幸いです。
目次
鮮やかに染まるスズメノエンドウ染めの刺し子糸【草木染め】
スズメノエンドウはつる性の越冬草で、秋に発芽して越冬し翌年枯れる草です。小さな薄紫の花が並んでたくさん付きます。
開花後は1cmにも満たないサヤが付き、中には種が2粒入っています。
①別名 イヌノエンドウ
②分類 マメ科ソラマメ属
③条件 自生
④部位 生/地上全草
⑤採集・染色日 2022年4月13日~2022年4月15日
⑥採集・染色地 千葉県
⑦濃度 70g/糸10g・布25g
※未晒糸・精練・濃洗処理済み
【花言葉】は巻きひげがあることから「一緒に手を繋いで歩こうよ」「望みは大きい」です。
刺し子糸は小鳥屋商店さんで購入した20番手4本拠り、未晒糸・精錬・ディスポンで農染済の刺し子糸を使用しています。
スズメノエンドウの採集
スズメノエンドウは日当たりの良い明るい場所を好みます。よく似た草はカラスノエンドウ(正式名ヤハズエンドウ)で、近くにスズメノエンドウが生息しています。
…とのことですが、私はスズメノエンドウを見かけたことがありませんでした。カラスノエンドウは道端でよく見かけるのですが、スズメノエンドウは小さく目立ちにくいので見落としてしまいます。
またカラスノエンドウの側を探しても見つかりませんでした。河川敷にはスズメノエンドウの方が多く、同じ場所には生息していません。
力関係がスズメノエンドウの方が弱いのかもしれません。広い河川敷の一角にスズメノエンドウの群生地を見つけた時はとても嬉しかったです(*´꒳`*)
スズメノエンドウの染液を抽出
スズメノエンドウをハサミでカットし不織布に入れます。
大鍋に4ℓの水を入れ沸騰してから15分、とてもキレイな黄色い染液が取れました。
煮出すとえんどう豆のような青臭い匂いが部屋いっぱい広がりました。
刺し子糸と布を染める
今回は刺し子糸と晒木綿を3組用意し、染液に1時間ほど付けました。(翌日2度目の染色)
染色した糸を媒染する
色止めに使ったのはアルミ・銅・鉄媒染液です。
染色した刺し子糸を染液に浸けました。
- アルミ 薄い黄色
- 銅 濃い黄色
- 鉄 茶色
染液と触媒後の液体
染液と触媒後の液体です。左からアルミ・銅・鉄、染液は冷めるとゼリー状に固まるのが不思議でした。
スズメノエンドウ染めの刺し子糸
2度染色と媒染したので、より濃く染まりました。
- アルミ 黄色
- 銅 深黄色(ふかききいろ)
- 鉄 気橡色(きつるばみいろ)
スズメノエンドウ染めがとてもキレイに染色できたので、もう1度採集し刺し子糸を染色しました。今度は少し薄い黄色にしたかったので、染色と媒染(色止め)は1回にしました。その後2番液を使ってさらに刺し子糸を染めました。
- 1番液 金糸雀色(かなりやいろ)
- 2番液 浅黄色(あさきいろ)
スズメノエンドウの試食
スズメノエンドウは食用になるということで、煮出したものに醤油を垂らして試食してみました。
採集時期が遅かったのでしょうか、茎の繊維が筋張って口の中に残りました。サヤは柔らかくて問題なし。お味はクセがなくお醤油と合います。
もう少し早めの時期に食べるといいのかもしれません。1度に大量に食べるのはよくないとのことです。
血行促進・胃もたれ改善・咳止め・利尿作用・食欲促進・痰切り・整腸作用
YouTube・スズメノエンドウ染め刺し子糸
スズメノエンドウの採集風景、刺し子糸の染色や媒染の様子を動画にしました。よろしければご覧ください。
まとめ
今回はスズメノエンドウ染めについて紹介しました。
スズメノエンドウは染色すると鮮やかな色合いでよく染まります。私はアルミ・銅・鉄で媒染をして、黄色~茶色に染めました。染液は冷めるとゼリー状に固まるのが面白いです。
また食用にすることもできる草です。試食する際はキレイな場所で採集して、よく洗ってくださいね(*^^*)
最後までお読みいただき、ありがとうございました(*´꒳`*)
それではまた、おつモカリ〜♪
モカリーナより♡