この記事は日本三大刺し子について書いています。
こんにちは、モカリーナです♬
刺し子といえば藍染の布に白い木綿糸といったイメージがありますよね(^^♪
刺し子は3種類あり藍染の布に刺し子をしたものは「庄内刺し子」といい、その他に「南部菱刺し」と「津軽こぎん刺し」があります。
四角い模様のこぎん刺しは知ってるという方も多いのではないでしょうか。
刺し子はかつて布が貴重だった頃に、保温や補強のために生まれた技法です。
北国の寒い冬を凌ぐため夜な夜な母親が家族のために、貴重な布を丈夫に、暖かくするために施されたのが刺し子のはじまりです。
刺し子の図案は長い間に美しく洗練されて、今でもなお愛され続けています。
刺し子って何?東北で生まれた日本三大刺し子の歴史
刺し子とは、布を重ね合わせて刺し縫うことをいいます。
明治時代より前は、布がとても貴重で庶民の衣服は麻でした。目の荒い麻布は東北の冬の中はとても寒く、保温と補強のために様々な工夫がされました。
明治になり木綿が復旧するようになりましたが、まだまだ布は貴重なものでした。
新しいうちは晴れ着として、着古したものは作業着として、傷んだ布は補強して刺し子をして長く使いました。
刺し子の図案は女性たちの手により長い間に洗練され、今でもなお愛され続けています。
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東北の日本三大刺し子の歴史
東北で生まれた刺し子は3種類あり、日本三大刺し子と言われています。
- 津軽こぎん刺し
- 南部菱刺し
- 庄内刺し子
1、津軽こぎん刺し
- 津軽こぎん刺しが生まれてから300年で、基本的な模様をモドコという
- 雪深い北国の農民から栽培した麻を紡いだ糸で刺していましたが、木綿糸が手に入るようになり急速に発展
- 幾何学模様は200以上もある
- 縦の織り糸を奇数にすくって刺していく
- 伝統的な文様は身近な動植物をモチーフにシンメトリーな模様で構成されている
2、南部菱刺し
- 青森県南部地方で栽培した麻を使用して、200年前に生まれた刺し子
- 保温補強のために目の荒い麻布の織り糸を偶数で、2、4、6目とすくい横柄の模様を作った
- 鉄道の開通で、たっつけや前掛けにカラフルな木綿糸や毛糸、化繊、混紡糸などを使用するようになった
- 徐々に廃れていき昭和初期に民藝運動により復活した
〈柄について〉
- 梅の花、そろばん玉、うろこなど身近なものから取った名前が付けられる
3、庄内刺し子
- 北前船の開通によりはじまったとされる庄内刺し子。庄内からは紅花や米を送り、帰りには古着が積まれた
- 綿の育たなかった庶民にも綿の古着が行き渡り、木綿糸に藍染めの布で衣服を刺して、足袋やトンザなどにも刺し子をびっしりと刺した
- 伝統柄は40あり、布の目は関係なく縫うことで強度が増した
〈柄に込める願い〉
- 豊作を祈る 米刺し
- 魔除け 麻の葉 籠目
- 商売繁盛 そろばん刺し など
刺し子の衣服の優れた4点
1.防寒着として
かつて布はとても貴重で、庶民には麻布しか許されませんでした。
そこで農民たちは寒い冬を凌ぐため縫い目に糸を刺して防寒をし、継ぎ足した目にも重ね、はぎれになっても継ぎ足して布を使って防寒着にしました。
2.防水服として
漁村では刺し子の衣服は空気の層ができるので、漁師さんが海に出た際に海水がかかっても肌まで濡れずに済む防水服として役立ちました。
また落水しても何層にも重ねられた刺し子の衣服は空気の層があるために浮きやすく、大変重宝しました。
3.消防服として
刺し子の衣服は消防服としても使われていました。
水をかけた刺し子の衣服は、何層にも重ねられているので火が通りにくかったそうです。
4.お嫁入り道具の花ふきんとして
かつて庄内では嫁入りする娘の幸せの願って、晒木綿におめでたい模様を刺し子した花ふきんを持たせる風習がありました。
その花ふきんの手法は娘の針仕事のお手本となり、母から娘へと伝えられてきました。
参考文庫について
私は刺し子の本をたくさん読んで参考にさせていただきました。
その中でもこの3冊が刺し子について詳しく描いてあり、写真がたくさん載っていて分かりやすかったです。
日本ヴォーグ社「東北の刺し子」
日本三大刺し子「庄内刺し子」「津軽こぎん刺し」「南部菱刺し」について書いています。
刺し子の作品は花ふきんだけではなく、現代的なものの作り方が載っています。
サシェ・コースター・ポットマット・ピンクッション・バックなど25種類の作品が載っています。
日本ヴォーグ社「新刺し子」
日本ヴォーグ社「新刺し子」よくわかる刺し方の順序とコツと図案70は、刺し順が載っています。
刺し子の道具についてや図案の描き方、刺し方のコツや順番などが詳しく書かれています。
70点の図案の刺し順を、簡潔に分かりやすくかいせつしています。
暮しの手帖社「嫁入り道具の花ふきん教室」
近藤陽絽子さんの書かれた、暮しの手帖社 母から娘へ伝えられた針仕事「嫁入り道具の花ふきん教室」は、花ふきんの基本的な作り方や図案の刺し方が書いています。
刺し子の花ふきんの作り方のコツや図案29種類の描き方や刺し順が、丁寧にわかりやすく説明しています。
まとめ
日本三大刺し子は津軽こぎん刺し・南部菱刺し・庄内刺し子の3種類があります。
刺し子は保温や補強のために生まれた技法です。
東北の寒い冬を乗り切るために荒い目の麻布に糸を通して防寒をし、お嫁入り道具の花ふきんは針仕事のお手本として母から娘へと伝えられてきました。
刺し子の図案は長い間に洗練され、今でもなお愛され続けています。
それでは明日また、モチャー イナ(*’▽’*)!
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
モカリーナより♡